日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会は25日、東京・両国国技館で定例会合を開き、春場所で尊富士に110年ぶりの新入幕優勝を許した上位陣に対し、山内昌之委員長(東大名誉教授)は「大関、三役がいとも簡単に下位の力士に負けていく。それは大関の横綱昇進が遠のくことを意味する」と苦言を呈した。

最終盤での右足首負傷を耐えて快挙の尊富士について「全く申し分のない相撲ぶり。千秋楽は素晴らしかった」と絶賛。新入幕から2場所連続11勝の大の里と合わせて「相撲の将来が明るいものになってきた。竜虎のように競い合っていく姿を期待したい」と述べた。

先場所で復活優勝を果たしながら途中休場の横綱照ノ富士には「春巡業に参加すると聞いている。期待と希望をもって、回復を見守りたい」と語った。